*** スケート ***

*** アイスホッケー ***

アイスホッケー(英語:ice hockey)は、天然または人工氷のスケートリンク上で、スケート靴を履いて行う団体スポーツ競技である。陸上で行われるホッケーの形式を氷上に持ち込んだものである。2チームが長方形(楕円形)をしたリンクの中で、スティック (Ice hockey stick) (長い柄の先端部分に角度をつけ湾曲させた杖状の用具)を用いて硬質ゴムでできた扁平な円柱状の パックを打ち合い、相手方のゴール (Goal (ice hockey)) に入れることでその得点を競うゲームである。『氷上の格闘技』とも呼ばれている。漢字を当てて氷球と表記される。

2006トリノオリンピックの試合の模様(動画)スケートを用いるため、グラウンド上の同種競技と比べ格段に早いスピードが出てゲームをスリリングなものにするが、接触等による危険が高いため全身に防具を装着してプレーを行うことが義務づけられている。

アイスホッケーが盛んな国として、世界ではカナダ、アメリカ合衆国、ロシア、スウェーデン、フィンランド、チェコ、スロバキア(1993年以前、前2国はチェコスロバキア)、ベラルーシ、ラトビア、スイスなどを挙げることができる。冬季オリンピックなどでこの競技を統括する国際アイスホッケー連盟(IIHF)の加盟国(または地域)は、64カ国に及ぶ(国際アイスホッケー連盟の2005年現在調)。

アイスホッケーを行うためには、さまざまな用具が必要となる。

スティック
スティックはブレード湾曲の向きによって右利用と左利用がある。GK用のスティックはブレード部分の高さが高いなど形状がかなり異なっている。

パック
パックボールに相当するパックは硬質ゴム製で薄い円柱形をしている。非常に固く、生身に当たると骨折等の危険がある。事実、NHLの試合で観客の少女にパックが当たり死亡するという痛ましい事故も起きている。

スケート靴
靴はラフなプレイから足や足首を護るように頑丈にできている。スピードより耐久性や小回りの利きの方が重要なため短く厚い刃が装着される。GK用の靴は脛に装着する防具があるためあまり目に見えないがプレイヤー用とは異なる。他のスケート靴に比べ怪我をしにくいようにできているがその分どうしても重くなる。しかし危険を減らすという性質が最も強く初心者でも悪い癖は比較的つきにくいのでスケートの練習には適している。なお、アイスホッケー靴によるスピード競技も存在するといわれる。アイスホッケー用以外の靴を競技に用いるのは危険なため禁止されている。磨耗したり錆びたりした刃はプレイに不利なうえに危険なので定期的に研ぐ必要がある。錆の防止法は刃を乾燥させることが基本。研ぎ方を間違うと悪い癖のある靴になる。稀に新品などでも悪い研ぎ方をしていることがあるので靴を変えた時はいきなり試合などに使わずまず試しに滑走してみてから使うべきである。

防具
かつてのプロリーグなどではヘルメットを着用せずプレーする選手が多く、前歯を欠損した選手の写真なども残っている。しかし、ルールの項にもある通り競技には危険が伴うので必ず防具を装着する必要がある。無論、事故や怪我の防止が目的であるためプレイするうえで有利になることを優先して選ぶべきではない。防具にはヘルメット(目を保護するためにバイザーがついているものもある)、肩周りや腰周りのパットなどがある。また、靴も足と足首における防具の役割を担っている。粗悪な防具ではかえって負傷の危険が増す場合もあるので信頼できるものを選ぐことが大切である。ちなみに高校生以下の試合では、フルフェイス(顔の前面全てに保護をつけること)が義務付けられている。GKは、顔面を保護する機能のあるヘルメットを被り、手の甲や足に特殊なパッドを装着し、スティックを持たないほうの手にはパックをキャッチするためのグローブをはめる(野球で用いられるファーストミットに似ているが、サイズはこれよりも大きい)。基本的に防具も靴もGK用のほうが頑丈に作られているが背中を見せることのないGKの性質上後部はプレイヤー用のほうが強固に作られている。

プレーヤーの人数
氷上に一度に出ることができる選手は、各チーム6名までと決められている。その際、選手はスケート靴を着用する。また、危険を伴う競技のため、防具は正しく装着されていなければ出場できない。(なお、近代的なアイスホッケーのルールが整備された19世紀後半においては、プレーヤーの人数は当初、各チーム9人であった。1884年にモントリオールでフィギュアスケートの選手からの「あまりホッケーの人数が多いとリンクが痛みやすく危険である」との声を受けて7人に減少し、その後6人となった経緯がある)

1チームは通常、氷上およびベンチ入りの選手を合わせ、2人のゴールキーパーを含めた18名から23名程度のロスター(登録)選手で構成される場合が多い。控え選手 (Substitute) 、コーチ、監督は、リンクサイドのボックスに入る。運動量が多く疲労がたまりやすいので、攻撃陣、守備陣(ゴールキーパーを除く)は、あらかじめセット・ユニット・ラインと呼ばれる組を編成する。競技の特性から長い時間プレーを連続することが難しいため、おおむね1分程度で組を随時交代しながら試合を行う。

選手交代
選手交代は、いつ、何人行ってもかまわない。その際に審判に知らせる必要はない。

プレー中の選手交代は通常相手チームに攻め込まれている時に行うことはなく、パックを確保しているチームが選手交代を行うか否かを実質的に決めることになる。選手交代のプロセスは、パックを確保したチーム側の選手が自陣ゴールキーパーの後ろに陣取りパックを守っている間に、パックを確保した側から選手交代を始め、その選手交代が始まったことを見て相手側も選手交代を始めるのが普通である。なお、選手交代といえどもプレー継続中であるので、油断していたり選手交代に手間取っていたりすると相手側が攻撃してくる可能性があり、互いに相手の動きを監視しながら素早く選手交代を終わらせることとなる。

時計が止まっていればこの制約はなく、選手交代を審判に知らせることで交代完了まで待ってもらえる。 ただしビジターチームはホームチームよりも先に交代を終えなければならない。

反則とペナルティ
反則
試合中に危険な行為や不正な行為があった場合、反則が取られる。主なものには次のようなものがある。

フッキング
スティックを使い相手を引っかける、または引っかけようとした場合。
ハイスティッキング
スティックのブレードを肩より上に上げたプレイをした場合。
ホールディング
相手を腕や体、スティックなどで抱え込んだ場合。
ホールディング・ザ・スティック
相手選手のスティックを手でつかんで妨害した場合。
クロスチェッキング
スティックを両手で持って、そのスティックで相手選手を押したりボディチェックを行った場合。
エルボーイング
ひじを使って相手にボディチェックを行った場合。
チャージング
3歩以上の助走をつけて相手にボディチェックを行った場合。
ボーディング
意図的に相手を激しくボードに叩きつけた場合。
ダイビング
相手からボディチェックを受けた際などに、意図的に転倒するなどして大げさに振る舞った場合。
インターフェアランス
パックを扱っていない選手やゴールクリーズ内にいるゴールキーパーに妨害行為を行った場合。
ラッフィング
相手選手などを殴ったり、乱闘を起こした場合。
トゥ・メニー・メンバー(オーバーメンバー)
規定より多い人数がプレイに参加した場合。選手交代中にベンチに引き上げる選手と出場する選手が交錯した場合に起きやすい。
デュレイ・オブ・ザ・ゲーム
ゲームの進行を妨げたり、意図的にパックをリンクの外に出した場合。
アンスポーツマン・ライク・コンダクト
スポーツマンらしくない行為や発言を行った場合。 ペナルティ
反則を犯した選手やチームには反則の重さに準じて以下のペナルティが適用される。複数の反則が同時に起きた場合、一人の選手に複数のペナルティを課したり両チームにペナルティを課すこともある。

マイナーペナルティ 反則を犯した選手が2分間退場となり、ペナルティボックスに入る。反則を犯した選手がいるチームは代わりの選手を出さずにリンク上でプレイできる選手が一人少なくなる。ただし相手に得点された時点でペナルティは解除される。 メジャーペナルティ 反則を犯した選手が5分間退場となり、ペナルティボックスに入る。反則を犯した選手がいるチームは代わりの選手を出さずにリンク上でプレイできる選手が一人少なくなる。相手に得点されてもペナルティは解除されない。 ミスコンダクトペナルティ 反則を犯した選手が10分間退場となり、ペナルティボックスに入る。ただしこの反則は選手個人に課せられるため、リンクに代わりの選手を出すことができる。 ゲームミスコンダクトペナルティ 反則を犯した選手が試合終了まで退場となり、ベンチから退席して控え室に戻らねばならない。ただしこの反則は選手個人に課せられるため、リンクに代わりの選手を出すことができる。 マッチペナルティ 反則を犯した選手が試合終了まで退場となり、ベンチから退席して控え室に戻らねばならない。ただしこの反則は選手個人に課せられるため、リンクに代わりの選手を出すことができる。主にレフェリーやラインズマンへの屈辱行為や観客への危険な行為を行った場合に適用され、追加の出場停止処分が課せられる。 ミスコンダクトペナルティやゲームミスコンダクトペナルティ、マッチペナルティの場合同時にマイナーペナルティやメジャーペナルティを課せられることが多い。その場合には別の選手が代わりにペナルティボックスに入る。(代行消化)

またゴールキーパーが反則を行った場合も別の選手が代わりにペナルティボックスに入り、ゴールキーパーが反則で不在になることはない。

またペナルティが複数課せられた場合でもリンク上でプレイできる選手が3人以下になることはない。もし同一チームが3人以上の退場者を出した場合は、最初に起きたペナルティから順番に消化し最初の1名のペナルティが終わった時点で、未消化のペナルティが適用開始となる。そのためペナルティの状況によってはマイナーペナルティでもペナルティベンチに2分以上入っていることになる。

パワープレー
反則によるペナルティーボックスでどちらか一方の人数が少ない場合、人数の多いチームの攻撃を一般にパワープレーと言い、大きな得点チャンスとなる。特に相手が2人少ない場合をツー・メン・アドバンテージと呼び、最大の得点チャンスとなる。またこの時、人数の少ないほうのチームの状態をペナルティキリング(キルプレイ)と言い、通常は守備に徹することとなる。以前は、ショートハンドと称したが短腕症を連想させる等の理由でそう呼ばれなくなった。

パワープレイの間に得点することを「パワープレイゴール」と呼び、パワープレイゴールが多いと勝ちに繋がりやすい。またペナルティキリングの状態であっても攻撃することは可能で、相手のミスなどからカウンター攻撃で得点することが稀にある。以前は「ショートハンドゴール」と呼んだが最近では前述の理由から「キルプレイゴール」などと呼ばれる。

ピリオド終了時
ペナルティによる退場の時間が残ったままピリオドが終了した選手は、インターバルの間はベンチに戻れるが、次のピリオド開始時にはペナルティボックスに戻り、出場までの残り時間はそのまま持ち越す。

ポジション
6人の選手のポジションの構成は、攻撃陣に左右2人のフォワードと守備陣にディフェンス2人、攻撃と守備の両方を行うセンター1名と、重装備に身を固めたゴールキーパー1人という配置が一般的であり、チームが反則を犯すと人数が減り攻撃の可能性が低くなるため、フォワードのポジションを1名ずつ欠いて守備重視にして行く布陣をとる場合が多い。ただし、ゴールキーパーをベンチに下げて、代わりに攻撃用の選手を投入する、エンプティ(6人による攻撃)もルール上認められており、ゲーム終盤に得点で負けているチームが、追撃の可能性を高めるために行うことが多い。

得点
ゴールにシュートゴールは常に1点、基本的にスティックを使ってパックをゴールに入れることが必要とされるが、自殺点はこれ以外でも認められることもある。パックを直接ゴールに入れるのでなければ、手を使って空中にあるパックを叩き落とすことや、スケート靴でパックを蹴ることも認められている。

試合時間
試合は、正式にはピリオドと呼ばれる20分の単位を計3回行う。各ピリオドの間には、休憩時間として15分のインターミッションがある。インターバルの間には、プレーで荒れたリンクの表面を整備するための製氷車両、通称「ザンボーニ」が登場することがある。ちなみに「ザンボーニ」とは製氷車販売シェア世界一であるメーカーザンボーニ (Zamboni) 社から、製氷車そのものをザンボーニと一般名詞化したものである。

各ピリオドは、両チームのセンター同士が向き合い、ビジターチーム、ホームチームの順にスティックを 氷面につけた後、審判が落下させるパックをスティックで弾き合うフェイスオフによって開始される。またフェイスオフは、得点、反則などがあった場合は特定のフェイスオフ・スポットで行われるが、稀にフェンスを飛び越えてパックがリンクから出た場合(アウトオブバウンズ)はフェイスオフ・スポット以外で行われる場合もある。さらにゴールキーパーがパックを押さえ込んだり、選手の防具にパックが挟まったりした場合も、フェイスオフを行う。

第3ピリオドが終了して同点の場合は、延長戦に突入する。

延長戦
第3ピリオド終了時で同点の場合に延長戦に入る。延長戦はオーバータイムやエクストラピリオドとも呼ばれる。

第3ピリオドとオーバータイムの間にインターミッションはなく(NHLでは1分、アジアリーグやIIHFルールでの試合では3分間ベンチで休憩)、リンクの整備も行わない。

延長戦は基本的に5分間、先に得点を入れたほうが勝ちとなるサドンデス(いわゆるゴールデンゴール(Vゴール)方式)を採用する。アジアリーグのレギュラーリーグではオーバータイムではゴールキーパーを除き4人対4人(俗に言う 4on4 )の状態で行う。

5分間を終えて両チームとも無得点の場合、規定により引き分け、再延長、ゲームウィニングショットのいずれかが適用される。

NHLのプレーオフやアジアリーグのプレイオフでは、再延長として15分のインターミッション後に20分の延長ピリオドが行われる。どちらかのチームが得点を入れるまでこれが繰り返される。そのため最初の20分間で決着がつかない場合、第2延長ピリオド、第3延長ピリオドと続くことになる。

ゲームウイニングショット
延長戦で決着がつかない場合はゲームウイニングショット(GWS)を行い、勝利チームを決める。NHLではシュートアウトとも呼ぶ。

GWSはペナルティーショットとほぼ同じ要領で、両チーム3回のチャンスが与えられる。3回のチャンスでゴールが決まった数が多いほうに、得点が1与えられ勝利となる。そのためGWSが行われた試合は必ず1点差ゲームになる。

ゲームウィニングショットの参加選手、そして順番は各チームの申告で行われる。

3回のチャンスで同じゴール数の場合は1名づつのサドンデス方式となる。この場合はゴールキーパーを除き、最初の3回に出場した選手は1度だけ再出場できる。

試合の中断
試合中に防具が破壊された(もしくは外れた)場合や負傷者が出た場合は、危険防止のため直ちに試合を停止する。二次的な危険を防ぐため防具の破片などを全て回収するまで再開はしない。 プレー中にスティックが折れた場合は、手元に残ったささくれだった柄の部分をただちに手離さなくてはならない。危険を回避するためであり、従わない場合はペナルティーとなる。なお、その際、新たなスティックをベンチから手渡される形で使用することが可能である。

ゲームキャプテン
キャプテンは、ユニフォームの左胸(チームによっては右胸)にCのマークを装着する。また、キャプテン代行はAのマークを装着する。審判の判定に対するクレームは、原則としてキャプテンのみに与えられた権利とされるが、キャプテンが氷上にいない場合にはキャプテン代行がこの権利を代行して行う。NHLにおいてはローテーション制のキャプテン(かつてのミネソタ・ワイルド)、アルタネートキャプテン3人(現在のモントリオール・カナディアンズやトロント・メープルリーフス)も認められている。

ジャッジ
得点、反則などが無効になる場合、審判は野球のセーフのような動作を行う。これはワッシュアウトという。「セーフ」と口に出す場合もある。

ボディコンタクト
相手に体当たりして弾き飛ばすことをチェックという。基本的に、パックを保持している選手に対してのみ行うことが許され(保持している選手が相手を弾き返すのは可)、保持していない選手に行うとペナルティ(後述)になる。肩、上腕および臀部で当たることになっている。肘から下や脚を使うことは認められない。ボードにあまり近い場所で行うとペナルティをとられやすい。

ホームアイスアドバンテージ
他の競技でホームチームが有利な点は地元の声援など間接的な部分のみであるが、アイスホッケーでは セット出しやフェイスオフの構えなど、ルールとしてホームチームが有利になっている。これは他の競技には 見られない独特なものである。(一発勝負の試合などではホームアイスアドバンテージを適用しない場合もある)

主なルール
ルールには、メジャーなものとしていわゆる国際ルール[3]とNHLルール[4]の2つが存在しており、細部にさまざまな相違点が認められる。

ゲーム進行上の基本的なルール
オフサイド
アタッキングゾーンにパックが入り込まないうちに攻撃側選手が入り込む、もしくはそこにいる攻撃側選手がパックに触れた場合オフサイドになる。パックを保持したままラインを踏み越しても(踏むだけならワッシュアウト、後述)オフサイド適用。もしパックがニュートラルゾーンに出た場合攻撃側の選手全員がニュートラルゾーンに出る前に攻撃側選手の手によってパックがアタッキングゾーンに運ばれた場合にも適用される。ライン手前のフェイスオフスポットでフェイスオフを行い試合再開。ラインが固定されているので防ぐのは比較的容易だが守備側が作戦として利用することもできる。パスオフサイドの場合パスの出された地点でのフェイスオフ。
アイシング・ザ・パック
アイシングと略されることも多い。センターラインの手前から相手ゴール側に向けてパックを放ちそれが誰の手にも触れずにゴールラインを越えた場合を言う。自陣に攻められている側のチームがパックを取り戻した際、敵陣に向かってパックを放り飛ばして危機を脱する行為を防ぐルールである。
また自陣が攻められ続け、守備側の選手の疲労が大きい場合に、取り戻したパックを故意に敵陣まで放り飛ばしてアイシングを取り、その間に選手を交代させる行為もしばしば見られる。NHLの場合、このような試合の中断をなくすために、アイシングを発生させた側のチームは選手を交代させることが出来ない。
アイシングが発生すると、試合は中断し、アイシングを発生させた側のディフェンシングゾーンのフェイスオフスポットまで戻されて試合が再開する。
キルプレイにあるチームについてはアイシングは適用されず、自陣ゴールに迫ったパックを敵陣深くに打ち出すことができる。
アイシングには「オートマチック」と「ワンタッチ」の2種類が混在しており、例えば国際ルールはオートマチックだがNHLではワンタッチとなる。違いは、クリアされたパックがゴールラインを超えた瞬間無条件でアイシングになるのがオートマチック。これに対してクリアされたパックにクリアしたチームのプレーヤーがタッチした場合はアイシング無効になり、クリアされたチームの選手がタッチをした瞬間アイシングコールされるものがワンタッチとされる。つまりワンタッチの場合はクリアしたパックが相手ゴールラインまで誰も触らずに超えたとしても、そのパックをダンプインとして先に自分のチームが触ればアイシングをクリアでき、そのままプレー続行となる。
ラインパス
センターラインパス、ツーラインパスとも呼ばれる。敵ゴール方向へ向けて前述の太いラインを2本以上またいでパスが成立すると適用される。パスの出された場所でフェイスオフを行い試合再開。国際ルールでは適用されておらず、NHL傘下の北米のホッケーリーグでのみ採用されていたが、2005-2006シーズン以降、廃止された。
インクリース
国際ルールではゴールの前にはクリース(またはゴールクリース)と呼ばれる長方形または半円の部分に攻撃側の選手は入ることができない。攻撃側の選手が入った状態でのゴールは無効になる。NHLルールでは、かつては適用されていたこともあるが、判定を巡るトラブルがあって以降、適用されていない。
アウトオブバウンズ
パックがフェンスを飛び越えてリンク外部に飛び出した場合即座に時計を止めて近くのスポットと呼ばれるところから試合が再開される。DFゾーン内でクリアのときに故意にパックを出すと、試合を遅らせたということで、マイナーペナルティー、2分間の退場となる。

AHLの審判 ペナルティ
審判(レフェリー)は基本的にレフェリー2名、ラインズマン2名の4審で行いこの他にリンク外のゴール真後ろにゴール判定員ボックスがありここに1人ずつ配置され6審でされる。ベンチの反対側には反則選手を収容するペナルティボックスがありその間にはスコアボード操作などを行うオフィシャルボックスがある。審判はここで得点や反則を伝える。反則はペナルティと呼ばれ該当選手(GKの場合は代理の選手)を退場させペナルティボックスに収容する。退場時間は以下の通り。

マイナーペナルティ 2分
ダブルマイナーペナルティ 4分
メジャーペナルティ 5分 - 2回適用されると自動的にミスコンダクト。
ミスコンダクトペナルティ 10分 - 代わりの選手を投入できる。2回適用されると自動的にゲームミスコンダクト。
ゲームミスコンダクトペナルティ 試合終了まで - ベンチからも退場。ただし代わりの選手を投入できる。
マッチペナルティ 試合終了まで - ベンチからも退場。5分間代わりの選手の投入禁止。公式戦の場合関係当局による処分決定まで出場停止。
他にゴール近くで、もしくはシュートモーション中の選手に対してGKが反則により攻撃を妨害した場合(守備側の選手がペナルティとなった場合にも)、ペナルティーショット (PS) になることがある。PSは攻撃側は任意の1選手(キャプテンが指名)、守備側はGK(反則退場していても代理のGKがいない場合は出場可)を残して全員がベンチに引き上げる。センターフェイスオフスポットにパックを置き審判のホイッスルにより攻撃側の選手がゴールにパックを運びシュートを行う。打てるのは1回だけでGKがはじいたパックを打ち直すことは不可。またシュートを打たないままゴールラインを割ったときも失敗となる。ゴールを成功した場合は1点が追加される。試合途中の場合成否に関係なくセンターフェイスオフスポットでのフェイスオフとなる。

ペナルティには多くの種類がありそれぞれに対応した審判のジェスチャーがある。なお反則により選手が退場し選手の少ないチームにはアイシングが適用されない。このため、ペナルティを受け不利な状況にあるチームは、防禦と時間稼ぎをかねてパックを敵側に大きく打ち出す作戦が頻繁に用いられる。一方相手と同じ人数なら双方ともアイシングは適用され退場選手がいてもリンク上の選手が多い側のチームにはアイシングを適用する。ペナルティの種類ごとに適用される退場時間が設定されているが故意であると判断された場合や相手を負傷させた場合は1ランク上(稀に2ランク以上のことも)の退場時間が適用される。

ペナルティの種類
トリッピング
相手の足にスティックのブレードもしくは足を引っ掛ける。
ダイビング
トリッピングやフッキングに対するオーバーリアクション(わざと転ぶ)。
エルボーイング
肱をぶつける。チェックの際に当たる体勢によっては適用されやすくなる。
ニーイング
膝をぶつける。
ホールディング
相手の身体、スティック、ユニフォームなどをつかむ。
フッキング
スティックのブレードで相手を引掛ける。
スラッシング
スティックで相手選手の体を叩く。
ボーディング
チェックなどにより相手選手をフェンスに叩き付ける。フェンスとの間に挟むようにチェックすると適用されやすい。
ハイスティック
スティックのブレードを肩より高く上げる行為。チェックの際に行うとペナルティになる。相手選手が近くにいないとペナルティにはならないが、高く上げたスティックでパックに触れるとゲームを中断し不利な位置からのフェイスオフとなる。
バットエンディング
スティックの端(ブレードのとは反対)をぶつける。正しくスティックを持っている限り発生しない。小児のアイスホッケーではすぐ成長するとの理由から長いスティックをそのまま持たせることが多いため発生しやすい。
スピアリング
スティックのブレードの先で相手プレイヤーを突く。
チャージング
ジャンプもしくは3歩以上移動してのチェック。パックを保持していない選手へのチェックはチャージングかインターフェアになる。
クロスチェッキング
スティックを相手にぶつけるようにチェックする。チェックする際にスティックを相手と反対に向けるようにすれば防げる。
インターフェアランス(インターフェア)
パックを保持していない選手の動きを妨害する。
クリッピング
相手の前にスライディングするなどして妨害する。パックを保持している選手に対して行うと適用されやすい。
チェッキングフロムビハインド
背面からのチェック。
ラフィング
必要以上に強い力で、あるいは非常に荒っぽく相手をチェックする。乱闘の際に相手を殴ったときにも適用される。
フィフティカフス
乱闘。非常に危険なため自発的に行った場合はマッチペナルティ。反撃した場合はメジャーペナルティだが乱闘しながらリンク外にでるとゲームミスコンダクト。
ツゥーメニープレイヤーズ
6人より多いプレイヤーがリンク上に出ている反則。メンバー交代中に不測の事態が起って混乱すると起こる反則。唯一ラインズマンも取ることができるペナルティ。
アンスポーツマンライクコンダクト
相手選手や審判、あるいは観客などに対して、暴言を吐いたり暴力を振るったりするなど、スポーツマンらしからぬ言動をしたときに適用される。
ディレードザゲーム
遅延行為。デフェンディングゾーンからベンチ上以外へのアウトオブバウンズなどがあたる。
なお代わりの選手を投入できない場合も3人以上が退場している場合は投入できる。ただし代わりに出場した選手は反則退場していた選手がリンクに戻る時にはベンチに戻らなければならない。

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